2025年12月にスピッツの楽曲「楓」が原案の映画『楓』が公開されるなど、昭和の時代から令和の現在に至るまで、”歌が映画化される”ことはよくあります。
有名な作品では、過去に森山良子の楽曲「涙そうそう」、中島みゆきの楽曲「糸」などが実写映画化されてきました。
これらの作品は、楽曲の世界観や歌詞を基に、新たな物語が作られることが多いようです。
近年ではどんな曲が映画化されてきたのでしょうか?調べてみました。
「歌が映画化」された作品7選
1:スピッツ「楓」(1998)→映画『楓』(2025)
国民的バンド:スピッツの楽曲「楓」を原案とし、27年もの時を経て映画化されたのが映画『楓』。

大切な人を失った男女のラブストーリーで、行定勲監督(代表作『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)・『GO』(2001年)など)がメガホンを取りました。
福士蒼汰さん、福原遥さんのダブル主演です。
楽曲の持つ「喪失」というテーマを元に、切ないラブストーリー『楓』として物語が生み出されました。
《さよなら 君の声を抱いて歩いていく》

ポスターに書かれているこの歌詞の一部だけでもう泣けそうです。
ピアノから始まる前奏と、ボーカルの草野マサムネさんの優しい声が切なすぎる楽曲です。
2:中島みゆき「糸」(1992)→映画『糸』(2020)
中島みゆきさんの楽曲「糸」をモチーフにして、こちらも28年もの歳月を経て実写映画化された映画『糸』。


菅田将暉さんと小松菜奈さんがダブル主演を務めました。
糸を人に見立てて出会いの奇跡と絆の大切さを歌ったこの「糸」という楽曲。
映画では、平成元年に生まれた男女が、すれ違いを繰り返しながら平成の終わりに再会するまでのストーリーが描かれました。
糸を人に見立てて出逢いの奇跡と絆の大切さを歌った楽曲で、もともとは知人の結婚を祝して制作したものだという。テレビドラマやCMなどで起用され、これまで120組を超えるカバー・バージョンが発表されている。映画では、平成元年に生まれた高橋漣と園田葵がすれ違いを繰り返し、平成の終わりに再会するまでを描く。
引用:映画.com



この映画をきっかけに菅田将暉さんと小松菜奈さんがご結婚されたことも大きな話題になりましたね。
3:MONGOL800「小さな恋のうた」(2001)→映画『小さな恋のうた』(2019)
沖縄出身のロックバンドMONGOL800の人気楽曲「小さな恋のうた」をモチーフにして、こちらは18年後に映画『小さな恋のうた』が作られました。


沖縄の高校生たちが主役の青春映画で、バンド活動を通じて仲間や家族、フェンスの向こうの米軍基地に暮らす同世代の少女など大切な人たちに思いを届けようとする物語。
楽曲の「小さな恋のうた」はキーとなる重要な役割を果たしています。
佐野勇斗さん、森永悠希さん、山田杏奈さんらが出演しており、本作が俳優デビューの眞栄田郷敦さんにも注目の作品です。



今では売れっ子の眞栄田郷敦さんのデビュー作とは、要チェックですね!
4:中島美嘉「雪の華」(2003)→映画『雪の華』(2019)
中島美嘉さんの楽曲「雪の華」を元に、16年後映画『雪の華』はラブストーリーとして描かれました。


登坂広臣さんと中条あやみさんがダブル主演で、ガラス工芸家志望の青年と余命宣告を受けた女性の期間限定の恋を描く切ない物語。
フィンランドロケも行われた作品で、映像美にも注目です。



楽曲の持つ美しい雰囲気と雪景色がよく似合います。
5:GReeeeN「キセキ」(2008)→映画『キセキ −あの日のソビト−』(2017)
メンバー全員が歯科医師免許を持ち、医療との両立のために顔を出さずに活動をするバンド:GReeeeN(現:GRe4N BOYZ)。
彼ら自身の軌跡と楽曲「キセキ」の誕生秘話が描かれたのが、9年後の映画『キセキ −あの日のソビト−』です。
「ソビト」とは、GReeeeNによる造語で、「素人」または「空人」と書き、「自由に新しいことに挑戦していく人」を意味します。
松坂桃李さんと菅田将暉さんのダブル主演で、そのほかにも横浜流星さん、成田凌さん、杉野遥亮さんという、今となっては主演クラスに成長された凄いメンバーが出演されています。



歯科医とアーティスト活動を両立させるなんて、どんな「キセキ」を辿ってきたのか知りたい!
6:一青窈「ハナミズキ」(2004)→映画『ハナミズキ』(2010)
一青窈の代表曲「ハナミズキ」をモチーフに、6年後、映画『ハナミズキ』は制作されました。


新垣結衣さん主演。
夢のために東京の大学受験を目指す女性と、漁師の家業を継ごうと奮闘する青年(生田斗真さん)の、10年の時をかける純愛ストーリー。
《君と好きな人が百年続きますように》
この歌詞は2001年のアメリカ同時多発テロ事件が起こったとき、一青窈さんが当時ニューヨークにいた友人を想って書いたものです。
この映画自体は恋愛映画ですが、曲と同じく「無償の愛」がテーマだそう。



北海道・東京・ニューヨーク・カナダと壮大なロケが行われたようです。
7:森山良子「涙そうそう」(1998)→映画『涙そうそう』(2006)
1998年に発表された森山良子さんの「涙そうそう」。
その後、2000年にはこの楽曲の作曲をしたBEGINのほか、2001年に夏川りみさんによるバージョンがヒットしました。
映画化されたのは8年後の2006年で、妻夫木聡さんと長澤まさみさん主演。


楽曲をモチーフに、土井裕泰監督(「いま、会いにゆきます」(2004)など)が、沖縄で生まれ育った血のつながらない兄妹が織りなす切ない愛の物語を描きました。
森山良子さんは、「作詞をしてほしい」とBEGINからもらった曲についていたタイトル「涙そうそう」の意味が「涙がとめどなくポロポロ溢れる」(沖縄の方言)だと知り、心臓病で若くして亡くなった兄を想って一気に歌詞を書き上げたのだそう。
作詞をしてほしいと届けられた1本のデモテープには、「涙(なだ)そうそう」というタイトルだけが書いてあった。
そのタイトルが意味しているのは、涙がポロポロこぼれ落ちることだと知って、森山はなぜか23歳の若さで急死した兄を思い出したという。幼い頃から仲が良くて頼りにしていた兄が、何の前触れもなく急性心不全で亡くなったのは1970年のことだった。
引用:TAPthePOP



森山良子さんのお兄さんへの想いの歌だったのですね。映画での兄妹関係とは違いますが、楽曲も映画も感動的です(泣)
まとめ
素敵な楽曲からストーリーが生まれ、映画になってきたものをご紹介していきました。
- スピッツ「楓」(1998)→映画『楓』(2025)
- 中島みゆき「糸」(1992)→映画『糸』(2020)
- MONGOL800「小さな恋のうた」(2001)→映画『小さな恋のうた』(2019)
- 中島美嘉「雪の華」(2003)→映画『雪の華』(2019)
- GReeeeN「キセキ」(2008)→映画『キセキ −あの日のソビト−』(2017)
- 一青窈「ハナミズキ」(2004)→映画『ハナミズキ』(2010)
- 森山良子「涙そうそう」(1998)→映画『涙そうそう』(2006)
これからもたくさんの楽曲が映画監督らの創作意欲を掻き立て、映画化されていくのでしょうね!
本来の、楽曲が作られた想いとストーリーが全然違うこともありますが、そこは別の作品。
「2次制作」のものとして楽しめたらいいですね。
また素敵な作品を見つけたらご紹介していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました☆






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